釣った魚にしかエサをやらない!!(1)2008-02-29

 

小学生のころでしょうか。

ことわざを習っている時、「釣った魚にはエサをやらない」というのを知りました。

子供ごころに「こりゃ、おかしいゾ。」

 

男というものは女をゲットするまでは100%全力投球するものだが、

一旦手に入れてしまえば、もうほったらかし…。

 

でも、それっておかしいのよね。

それに、この比喩法、間違ってない?

 

あちこちの店を回って、さんざん見比べて、やっと手に入れた品モノって、愛着ないですか?

日常使いの箸茶碗から始って、たとえそれが100円ショップで買ったものであっても、

私は自分で選択し、決定したモノに対しては、とても愛情を感じます。

 

愛車のママチャリにはもう10年近く乗っていますが、

一月に1回は油を差し、タイヤに空気を入れ加え、はがれかかったシールを確認し、

薄れかけた名前を書き加えたり、車体を拭き掃除したりしてます。

 

近所の自転車屋さんで見つけた2割引きセールの品でした。

一時、便利な電動自転車に変えようかと思ったのですが、

主人の「足腰が弱るよ。」の一言で思いなおして、現在に至ります。

 

タイヤも何回か取り替えました。

荷物籠もステンレスタイプにグレードアップ。

あちこち錆びて、車体の色もハゲかかっております。

でも元気に稼動しております。

愛情かけてお手入れすれば、モノもそれなりに愛情に答えてれるのではないでしょうか?

 

自転車さえ、この程度。

まして、好きになった彼or彼女。100%全力投球して手にいれたのです。

以降は150%で、ケアすべきでは?

それを何を履き違えているのやら。

「釣った魚にはエサをやらない」って…どこからそういうアホな発想がでてくるの。

 

大学時代は釣り部に在籍していました。

釣りをする時は、確かに撒き餌をします。

魚が寄ってきたところで釣り上げるのですが、獲物はその場で塩焼きにして食べていました。

エサなどあげていませんでしたね。

 

でも人間の男女間、特に結婚は「釣り上げてオシマイ」の話には該当しませんよ。

結婚というのは継続だからです。

いわば、釣り上げたら「家の水槽で長く飼う」話です。

 

私はたった3ヶ月で寿退社しました。

その少ない3ヶ月間に私を知った多く社員のが私達の事を噂したそうです。

「あのカップルはすぐ別れるね~。」

 

確かに…。

刃物に目鼻をつけたような→ぴりぴりしたー愛想のない→群れない→YesNoをはっきり言う

一言いえば百言い返してくる。

私を女房にしたら苦労するゾ~。

みな、そう思ったんでしょうね。

 

え~っと。

結婚して36年目になりました。

その間、一度も夫婦喧嘩をしたことがありません。

何年か前、親戚一同が集まった酒の席で主人が自慢しておりました。

「この中ではおそらくウチが一番夫婦仲がいいだろうな。はっはっは~。」

 

これぞまさしく「釣った魚にしかエサをやらない」マイポリシーの成果ですナ。

 

私が困った時手を差し伸べてくれるのは主人です。

具合が悪い時、手伝ってくれるのも主人。

毎月、お給料を渡してくれるのも主人。

ぶっちゃけた腹蔵ない話ができるのも主人。

 

友達、仲間、親戚もいますが、結局みな、自分の生活が第一なのは、当たり前。

助けてくれるのは、「出来る範囲内」と限られています。

頼りないと言ってしまうのには問題あるでしょうが、

結局、最後に頼れるのは、主人ではありませんか?。

 

この間お絵かき仲間のMさんのブログでとんでもない(私にとって)記事を見つけました。

彼女の知り合いのご夫婦の話だそうですが…。

 

奥さんが新しい電気毛布を買ってきました。

それが中国製だと知ったご主人が文句をいったそうです。

「こんなもので俺が焼け死んだらどうするんだ。」

すると奥さんは何と言ったでしょうか。みなさん、考えてください…という記事です。

私も考えました。

私の答えは

「きっといい色に焦げて男っぷりもあがるから、一段と、もてるわよ~。」デス。

 

この時私が予想した回答は以下の二つだけ。

①ひたすら謝る

②とぼける

 

私は②をえらんだわけです。たぶん遠くの量販店で買ってきた電気毛布です。

返品や交換に行くのは今更、面倒くさい。

ここはヒトツ、使っていただくしかありません。

だとすると対応策としては①と②しかないだろうと思ったわけですが…。

 

そこに寄せられた多くの答えが似たようなものでした。

しかも正解は「火葬代が助かるからいいじゃない。」…笑えませんでした。

 

ケンカするほど仲がいいといいますが、こんな事を言われたらケンカになりますよね。

立場を変えて、妻のアナタが夫にこう言われたら、アナタは笑えますか?

 

夫婦とは「最も近しい他人」です。

お互い、悪意をぶつけ合うのが、夫婦のあり方のような考え方はおかしいです。

「親しき仲にも礼儀あり」です。

なぜ、右手で左手をひっぱたくような事をするのでしょうか。

 

会社仲間の予想を裏切って、平穏無事に36年目の結婚生活が続きます。

釣った魚にしかエサをやらない…主人がゴルフの日は30分前に起きます。

ガウンとスリッパを揃え、ドライヤーのコンセントを入れドレッサーのカバーを上げます。

部屋を温め、お湯がすぐ出て髭剃りができるように用意。

たっぷりの朝食を作ってから起こします。

主人を玄関先で三つ指ついて「行ってらっしゃいませ。」とお見送り。

「自分が遊びに行くんだから、勝手に起きて行きゃいいじゃないの!」などとは思いません。

釣った魚ですもの。

150%でケアするのです。

 

 

そして150%のケアを受けたお魚は、150%の働きをしてくれるものですゾ。

 

 

 

 


 

     釣った魚にしかエサをやらない!!(2)           2008/03/08

 

ある日用事で外出したので、レストランで、例のごとくお一人様ランチをしていました。

そこへ奥様グループがどやどやと参上。

聞きたいわけでもないけど、隣席なので、話が耳に入ってきます。

「また」ですよ~。

 

主婦の話って「姑の悪口」「子供の悩み」そして「亭主の愚痴」。

これが定番なんですよね。

 

なんかね~。私からすると「家」と「亭主」って、

人生においては最大の「お買い物」に思えるのですが。

選別と選択と決定。

それまで培ってきた知識とノウハウを最大に活用して、決定してきた気がしますが、いかが?

 

「家」の方は「買い替え」「住み替え」は面倒くさいけど、まま、行われます。

たいていグレードアップするものです。

「亭主」の方はそうはいきません。

グレードアップした再婚話って、私の周りでは、聞いたことがないんですが、みなさま、いかが?

 

たがだか二十数年しか生きていない小娘が、

頼りなく、おぼつかないままのノウハウで、

残り人生の大半を暮らすパートナーを選ぶ「結婚」って、

無謀なチャレンジだと思いませんか?

「見込み違い」は当然起こりますよ。

 

でもね~。選んじゃった。結婚しちゃったの…。離婚は否定しません。

でもできるなら…なんとか折り合いつつ、この結婚は全うさせたいものです。

 

また自転車の話で恐縮ですが。

いくら三段ギヤだって、坂道を登る時はひどく往生させられます。

自分が60才で脚力が衰えたのを棚に上げて

「このボロ自転車め!やっぱり電動自転車にはかなわないわ。ほんと役たたず!」

と,ののしったって、実際、乗るのはこの自転車です。

だったら文句をいわず、自転車に油を差し、脚力を鍛えるしかありません。

使い勝手のいいように、メンテナンスを行い、磨いて長持ちさせましょう。「亭主」も同じ。

 

文句を言う前に、自分が文句をいわれない妻であるかどうか、考えるべきだと思いませんか?。

使い勝手のいいように「亭主」をメンテナンスし、手入れすべきだと思いませんか?。

(パパ、ごめん!…でもホント。そうなのよね。)

手入れしないきゃ、自転車だって、早くに壊れるもンネ~。

 

それに「亭主をこき下ろす」言動とは、私から見ると

「私は人生最大の買い物に失敗したおばかさん」と言っているのと同じに思えるのです。

 

「私は、取替えのきかない高額の買い物にムダ金使った挙句、身動きできないおばかさんなの」

と言っているのと同じに見えるのです。

まさしく「天に向かってつばを吐く」行為に思えるんですが。

 

もっとも日本人社会の不思議なところは「私はお馬鹿さんなの」「私は不幸なの」と、

お互い言い合って、

不幸の連帯感でもって繋がろうとするところです。

 

でもそういう低レベルの繋がりって、もろくて、はかない繋がりだとおもいませんか?

「働きのない亭主」「失敗した結婚生活」「苦労とため息の日常」

そういう不幸繋がりでも、「群れて」いたい…群れの一員であると認識していたい。

不幸な「群れ」ですよね。いい加減、目を覚ませよ~。

 

私は絶対「亭主」の悪口はいいません。、

勿論赤の他人が一緒に暮らすのですから文句だの愚痴だの「100万言」ほどあります。

でも主人からしたら、私に対しての「100万言の文句と愚痴」があるはずです。

 

前にも書きましたが「右手が左手をひっぱたく」ような言動は、愚かしい。

右手と左手で一つの仕事を成し遂げていくのが夫婦道。

(共稼ぎというのは両手使いのようなものかな?)

 

あ~そうそう。

私は主人と話すとき敬語を使うことが多い。

「今週のご予定は?」「どうなさるの?」等々。

これって、自分で買った品物を愛情こめて丁寧に扱うのと同じ(笑)。

 

人間社会において、群れの最小形態は「夫婦」です。

 

まず、夫婦という「群れ」のよき一員になるべく、釣った魚は愛情こめて

大切に扱おうと思っておりますが、いかがでしょうか。

 

 

 

 

 


                 

 

                       釣った魚にしかエサをやらない!!(3)2008-03-15 

 

「もう1本だけ…」と奥さんに晩酌をおねだりするご主人の姿をテレビドラマなどではよく見かけます。

でも我が家の晩酌風景では、あれと全く逆の風景が繰り広げらています。

 

「もう、いいよ~。」という主人に「ま、ま、そう言わずにこれを食べて。」

主人が飲み始めると、テーブル上には次から次へと酒のつまみが出てきます。

 

もともと主人の[家飲みスタイル]とは、当日の夕食をおかずに飲み始めるのがいつものパターン。

しかしそれらがなくなる頃合を見計らった私が、

冷蔵庫の中をひっくり返して次から次へと肴を作るというのも、いつものパターン。

 

酒のつまみですから、そう凝ったものではありません。

大根おろしになめこをのせたり、菜の花の辛し和えやら、

きゅうりにもろみ味噌といったあっさりしたシンプルなもの。

手をかけてもせいぜい茄子を焼いたり、大根とシラスを炒めたりといった具合ですが。

 

これは親戚のおばさんのアドバイスのせいです。

「いい。亭主が家で飲みたいと言ったら、けちけちせずに、テーブルの上のど~んと一升瓶をおいて、

さぁ飲めさぁ食えと勧めるんですよ。外で飲んだら法外な席料を取られたり、

帰りのタクシー代に高いお金がかかります。

でも家なら飲みつぶれたって、毛布をかけてほっておけば心配ないし、

お酒だって酒屋値段でたかが知れているでしょ。

化け猫みたいな化粧をした女に無駄なお金を払うことを考えたら、貴女もがんばれるでしょう?」

な~るほど。ごもっとも。

 

それに私は発見したのです。

酒の肴って、冷蔵庫のお掃除には、大変役に立つのです。

1枚だけ残っているハムだの、お昼の食べ残しの焼きそばだの。

チーズがふたかけとか、きゅうりが半分、焼いた厚揚げが三分の一ばかり…とか。

冷蔵庫の中には結構半端なものが多く残っているものです。こういうものを工夫して、

もっともらしい酒の肴として仕上げようと、あれこれ考えるのって、なかなか面白いもの。

 

夕食のあと片付けをしながら、ついでに冷蔵庫の中も片付けつつ、明朝の朝ごはんの支度もしつつ、

時たま飲んでいる主人のお話し相手もしつつ…。

飲んでいる側にべったりでいちいち相手するというのは、

テレビ観戦中ののんべえにとっては、かえってうざいものらしい。

だからこまごまとした家事をする為、私が適度に席を離れるのは彼にとってはかえっていい事らしい。

 

主人が「もう寝る」という頃には、テーブルの上には、グラスとお箸と最後の肴の小皿しかなく、

台所もきれいに片付いて明朝の支度も全て終わっている。

時間があれば、洗濯も風呂掃除も済ませてしまう時もある。

だから主人が寝てしまうと、あとはゆっくりお絵かきに集中出来るいうわけです。

ありがたい。

 

でもこの間主人が言うとりました。

「俺が脂肪肝なのはママのせいだ。アレを食べて、コレを食べてって、モノを出しすぎるからだ。」

あはは。

どうもすいません。

 

我が家が飲み屋だったらさしずめ「フォアグラ倶楽部」「養豚酒場」とでも呼ばれるんでしょうかねぇ。

 

 

 

 


                    

                             

 

                                           釣った魚にしかエサをやらない!!(4)2008/03/23

 

新婚間もない頃です。

ひどい雨の中、濡れそぼって帰宅した主人が「うちに日本酒ある?」と聞いてきました。

まず缶ビールを1本。

しかるのちウィスキーの水割りというのが、彼の晩酌スタイルです。

だから、日本酒の買い置きなどありません。

「いや、買ってないけど…。」

困惑すると「あ、そう。」

言い捨てた主人は、寂しそうな背中を見せお風呂場へと去りました。

…玄関でびしょぬれの傘や靴を始末しながら私は考えた…これってもしかすると、

普通の家では様々な種類のお酒を常備しておくというのが主婦の常識なのかしらん?

 

私は飲まないので飲兵衛の主人と結婚して、とりあえず家には、缶ビールと

ウィスキーを揃える事は学習しました。

でも日本酒なども用意しておくべきとは、考えもしなかった。

実家の父はほとんど晩酌しませんでした。

季節の頂き物のお酒がある時にだけ少々飲む程度。

訪問客の予定が入った時にだけ、酒屋に注文してお酒類を取り寄せていたように思います。

 

しょうがないわね。

とりあえず、雨ガッパを着てかさを指し、ちょっと離れた駅前の酒屋さんまで出かけました。

主人がお風呂から出るまでに買い物してこようと思ったわけです。

何を買っていいのかわからないので、お店の人に相談して、お勧めの日本酒を1本と、

(いつまた急に言われても困らないようにと)焼酎も1本。

 

そんなこんなで思ったより時間がかかってしまったようです。

ドアをあけたら玄関にバスタオルにパンツ一丁の主人が?

「あらぁ、どうしたの?」

「びっくりしたよ~。お風呂を出たらサチコがいないんだもの。

なんだーこの雨の中、わざわざ、酒屋まで行ったの?。」

「すいませんね。お待たせして。買い置きがなかったので、ひとっ走りしてきました。

すぐ、お燗しますね。」

「なんだ、あれば飲もうかと思っただけで、聞いただけなんだよ。ないなら、なくてもよかったんだよォ。」

「あらら~そうだったの。私はてっきり、こんな寒い雨の日だから「風呂上りに、熱いのをきゅっと一杯」飲みたいのかなぁと思いましてね。」

「いやいや、ないんだったら、わざわざ買いにいかなくてもよかったんだよ。」

 

「言質」取りました!!

 

以後、我が家では「その場にないもの」は、「なしでよし」となったわけです。

それを狙ったわけではないですが…。

 

何か要求すれば、即座にやってもらえると信じたら、相手はかえって気を使うものです。

だからこれ以降主人が「…がある?」と聞くときには必ず「なかったらいいんだよ。」と

付け加えるようになりました。

気楽ですネ~。うっかりミスは全て許されるわけですもの。

 

北極まで買いに行くのは拒否しますが、雨雪の中でも、早朝夜更けでも、

「どうしても飲みたい」「どうしても食べたい」ものがあれば買い物に行くぐらいの心意気はあります。

 

釣ったお魚さんは大切ですもの。

 

私が雨で多少濡れそぼったって、家に戻れば着替えればすむ話です。

歩いて10分なら、疲労困憊する距離でもナシ。

多少のマイナス面より、お魚さんが、快適&幸せになるプラス面のほうが何倍も大きいのではーと考えた結果の行動でした。

(この10分の行程で車に轢かれでもすれば、夫を呪う所ですが…)

 

とりあえず、死ぬの生きるのという話でない限り、主婦は多少の手間ヒマを惜しまない=身軽に。

これはお茶の先輩主婦が言っていたことです。

 

手間ヒマを惜しむとは我を張る事だーとも教えられました。

 

雨の中、わざわざ酒屋までいくのが面倒だ!というのは「我」になってしまうわけですね。

主婦業全般において、先輩のアドバイス通り、我を張らず行動しておりますと、

実は何倍もラクなのを知りました。

ラクだから実行しているだけで、私がどえらい仏様のような妻というわけでは、けっしてありませんよ。

 

人間が二人以上集まると(夫婦もそうですが)、

どちらかが前輪になって後輪をひっぱってくれたほうが安定して前進できる気がします。

家庭内では自ら前輪を願いがちですが、あえて、後輪を希望してしまうと、

実はとても「お気楽」なものです。

 

「これどうします?」「あれどうします?」

と、丸投げするだけでよいのです。

これは「決めたのは貴方。責任も貴方」への道へと繋がっているのです。

 

しかし、夫はそこまでは考えが至らない。

「自分に決定をゆだねられた」と、ポジティブ思考した前輪(主人)は、

「オレンチハ亭主関白」と支配欲を満たされ(勝手に)いい気分でいてくれます。

そして、後輪をいたわってくれるようになります。だはは。

 

我を張らないで行動するクセがつけば、

「面倒」という考えが起きる前に行動しているので、腹をたてる事がなくなります。

 

「何、帰って来るなり日本酒ないかって。飲みたきゃ帰りに自分で買って来いーちゅうの!

いやそれより、箱買いできるくらい広い家に住まわせろーちゅうの、

もっと稼いで来いーちゅうの!。」

 

腹を立てたら負けですね。

不愉快になったらそれは相手に負けたしるし。

私は常に勝者でいたいのです。

つまり常に自分が一番快適でいたいだけ。

それには「我」を捨て、どんな場面でも二番手に甘んじ、ご無理ごもっともと

全てハイハイと受け入れるのが

正しい主婦道なのだと思っております。

 

…とここまで書いていると、ますます私が良妻賢母の見本のような気がしてきた。

ありえな~い!

 

実は肝心なところで「我」を押し通すのが止められません。

「パパスイマセン。お休み下さい。○日から二泊三日で旅行いって来ます。」

(行きたいではなくて行くという事後報告)

 

あぁ、先輩、どうもすみません。

私はまだまだ未熟ですわ。

この「我」がなくなったら、ホンモノなんでしょうけど。

 

 

 

 


                   

 

 

                                   釣った魚にしかエサをやらない!!(5)2008-04-12

     

かなり前ですが、正しい妻のあり方について、テレビでHさんが言っていました。

「夫を『行ってらっしゃい』と送り出すときは、『お早いお帰りを』と付け加えるものですよ。」と…。

おほほほ。

そんな馬鹿な。

 

実は私は「行ってらっしゃいませ。」としかつめらしく玄関で三つ指ついて、主人を送り出した後、

「ヤッホー!さぁて今日は何をして遊ぼうかなぁ。」とバンザイをするのです。

 

悪いことは出来ないもので、ある時、いきなり閉まったばかりの玄関が開いて、主人が戻ってきました。

忘れ物に気がついて戻ってきたのです。

玄関で仁王立ちでバンザイをしている私に驚いて

「何をしているんだ?」

あわわわ。

「…こ、腰が痛いので、伸ばしていました…。」

 

幸い、暫く前にぎっくり腰をやっていたので、「ふ~ん??」

主人は納得したのか、しなかったのか?

とにかく忘れ物を持って再び、出勤していきました。

これ以降、主人を送り出したあと、すぐさま鍵をかけ、10ばかり数えてから、

バンザイをすることにしています。

なぜ、バンザイをするかって?

それは主人が帰宅し、翌朝出勤するまでの時間が、仕事時間だと思っているからです。

仕事から解放されたのです。バンザイせずにはいられない…。

 

「主人というより「お客様」がいらしていると思いなさい。」

新婚の私に、こうアドバイスしたのは、主人方の伯母の一人。

この伯母さんは主人には

「家ではいいお客におなりなさい。」とも言いました。

お客なら、それなりに遠慮してものを言います。

妻なら何を言ってもいい、何をしても許されるというものではない。

いいお客ぶりになる事です…きっと主人は忘れてるうんだろうけどな。

 

一方の私。

伯母さんに言われて「ふんふん。これは理屈だ。」

納得しました。

 

ここは家でなくて仕事場。

相手は夫というより、お客様と思えばいいのね。

 

大学時代、ある和風レストランで、アルバイトしていました。

(前国会議員の糸山栄太郎氏がオーナーをしていた、かなり高級レストランでした)

(時給がかなり高かったのよ)

 

お客の顔を見て、次に何をして欲しいか、読んで行動するのよーと、

そこの女将にやかましく言われていました。

そろそろ、お銚子が空くか、鍋のおつゆが足りているか、おしぼりが欲しそうか、

次の注文を考え出しているのか、机の上を片付けて欲しいのか等々。

見ないようにしながら見てさりげなくフォローしなさいーと。

 

あ~、あれと同じね。

 

というわけで、私は主人が帰宅すると箸より思いモノは持たせないようにしています。

(お客様ですもの)

「おい、○○」と言われても、二つ返事で即効、行動します。

(お客様ですもの)

次にする行動を読んで、スリッパを揃えたり、爪きりを出したり、グラスに氷を足したり。

サービスは先に先に。

(お客様ですもの)

子供のオムツ替えなんぞ、絶対させませんでした。もちろん、子守も。

(お客様ですもの)

家族が共有して使う、歯磨き、シャンプー、石鹸などは開封して一番に使うのは主人。

(お客様ですもの)

家族より、おかずが二品多いのが主人。

(お客様ですもの)

テレビのチャンネル権は主人にあり。

(お客様ですもの)(ビデオという強い味方もあることだし)

 

主婦が仕事だ、家庭は仕事場だーと考えると、これは実にいい職業ではありませんか?

 

主人が帰宅するのは大体10時過ぎ。

寝るのは12時頃です。実働2時間。

朝は6時起床。出勤は7時。実働1時間。

たまさか早く7時ごろ帰宅するのですが、本人も早く休んで疲れを取りたいので、

テレビを見ながら晩酌してもせいぜい11時には寝てしまいます。

休みの日は目一杯寝ていたいし、起きたら起きたで、

ゴルフだ、マージャンだ競馬だスパだと、リラックスに余念がない。

つまり留守が多い。

そんなわけで、私の主婦業はマイペースで遊びの合間にこなせます。

 

というわけで、主人がでかける時は

「行っていらっしゃいませ。」と言いつつ、腹の中では(できるだけ遅いお帰りを!)と

付け加えているのです。

その上「ふ~やれやれ。やっとこれから楽しい自由時間じゃ~!」と思うので

バンザイせずにはいられないのです。

 

結局主人は意識しないで、家では「いいお客ぶり」を発揮しています。

めでたし、めでたし。

伯母さん、これでいいのよね?