ぐーたら猫の「オーラの泉」その1           2007-10-12 

 

毎週土曜の7時から10CHのテレビ朝日で「オーラの泉」という番組をやっています。

美輪明宏と江原啓之が出てきます。

これが私が放映時間通り見る、唯一の番組です。

 

せっかちの私はテレビ番組をそのまま見ません。

テレビに1時間も集中していられないのです。

だから番組は全て録画して、少しずつ、家事の合間に見るというのが

私のテレビスタイル。

 

でも「オーラの泉」だけは、テレビの前に腰をすえて見ています。

見終わると、とたん、妹たちから電話がかかってくるからです

「ねーねー、さっきの見た?どう思う?」

それから延々とおしゃべりが始ります。

 

江原啓之は10年ほどまえから、読書好きの三女に本を紹介されて知っていました。

我が三姉妹はこの手の話をそのまま受け入れています。

この手の話は、幼い頃から祖母にさんざん、聞かされてきたので、

なんの疑いも持たず、オーラだの前世だのソウルメイトだのという話をしています。

 

一方、我が家の男性陣は、これらを全否定。

彼らは現実社会で多くの敵と戦っている最中なので、

とりあえず、目に見えるものを相手にするだけで手一杯。

目にみえない悠長な世界の話なんぞーつきあっていられないというわけです。

 

もともと、母方の家系は「そんなふうな」家系。

霊がみえるというような高度なアンテナはないけれど、

いわゆるカンが鋭い家系です。

自分で経験しているから「目にはみえないし、世の中には認知されてはいないけど」

なんかあるのは確かなよね…といった程度なんですが。

 

三女は、小さいころから金縛りにあっていました。

同じ部屋で三人で寝ていても、彼女だけ金縛りに会うわけです。

科学的に言えばレム睡眠やらノンレム睡眠やらの不都合らしいし、

疲れだったり、理由は色々あるのでしょう。

祖母が滞在しているときその話がでました。

「それはね。○子はやさしいから、霊が寄って来るのよ。

○子ならわかってくれるとか、なんとかしてくれると思って寄って来るのよ。

霊も寂しいのよ。」

そうね。同じ道を使って登下校している三姉妹なのに、

三女だけが毎回捨て猫を拾ってくる。

 

マイペースな私は空を見上げながらぴょんぴょん飛び跳ねて帰ってくる。

お姫様というかーぐずの次女はぼーっとしながら帰ってくる。

三女だけが足元にうずくまる小さな猫の「物悲しい声なき声」に気がつくのは、

やはり、根本がやさしいからでしょうね。

 

「霊に寄ってこられてもどうしてやりようもないし、

迷惑なんだと、はっきりそう伝えないとね。」

そう言われた三女は決心して、ある夜、また金縛りに会った時、

思いっきりどなったそうです。

「いい加減にしてよ!」

そのとたん、金縛りが解け、その日以来、二度と金縛りに会うことはなくなったとか。

これも自己暗示と言えば、そうかも知れないし…

本当のところはわからないけど。

とりあえず、不愉快な金縛り現象から決別できたのは幸いでした。

 

その三女が「世の中には、ねぇま(私の愛称)と同じような悩みがある人がいるのね。」

と江原啓之の本を読むように送ってくれました。

私の悩み。それは「人疲れ」でした。

 

 

 

 


 

 

                          ぐーたら猫の「オーラの泉」その2          2007-10-21 

 

いわゆる私が人疲れするーという事に気がついたのは、

子供が幼稚園に行きだした頃でした。

 

父母会に出るたび、帰ってから1時間ほど寝ないと、

その後、どうにも体が重くて家事がはかどりません。

幼稚園では、なんやかやと集まりがありますが、

出席する度、帰るやいなや寝ていました。

 

とにかく、幼稚園の送り迎えさえ面倒くさい。

朝、子供を送っていった時、ママ仲間と会うので、

そこでちょっこっと話をする…というのが普通ですが、

それにさえ疲れを感じるようになっていました。

 

幼稚園では父母が送り迎えするのが規則でしたが、

息子が年長さんクラスになった頃は、一人で登園していました。

不信に思った先生が息子に聞くと、

答えはいつも決まって「ママは寝ている。」です。

先生はひろちゃんのママは随分長い事具合が悪いのね…と

解釈してくれたようですが、

実際のところ、人に会うのが苦痛になっていたので

送り迎えをズル休みしていました。

 

漠然と「体力がなくなったのかな?」

「何かの病気なのかしら?」と悩みました。

ある日電話してきた三女にその話をしたところ

「世の中には、ねぇま(私の愛称)と同じような悩みがある人がいるのね。」

とすぐさま江原啓之の本を送ってくれました。

それを読んでかなりびっくり。

その本には、彼が若い頃は、私と同じ症状で悩んでいたと

書いてあったからです。

 

渋谷、新宿といった、人がたくさんいるところに行くと、頭が痛くなる。

彼の解説によると、精神のアンテナの感度よすぎて、

いらないものまで拾ってしまうらしい。

 

人が怒ったり、悩んだり、もんもんとしたり。

人が無意識に発するそういったものを、

感じてしまいやすい体質があるらしい。

でも私に関して言えば、独身時代にはそんな事はありませんでしたよ~。

 

人ごみに出ると、頭痛がする、疲れるという現象は、

結婚して、長男を産んでから起きました。

そしてそれがもっとも強くなったのは、下の娘を産んでから。

娘の幼稚園時代には、

「ほとんど、幼稚園にでてこない困ったママ」というレッテルを貼られていました。

 

困ったのは私自身です。

原因はわかったけれど、対処法がありませんでしたから。

幸い、小学校に入ると、親が学校に行く用事が極端に少なくなり、

助かりました。

 

さらに、子供たちが中校生になった頃には、

人ごみに出て頭痛がおきる事もなくなりました。

ふーやれやれと思ったのもつかの間。

今度は別の怪現象がおき始めました。近くに来る人から、

時々「悪臭」を感じるようになったのです。

 

 


                         

 

 

                                        ぐーたら猫の「オーラの泉」その3                   2007-10-25 

 

子供たちが中学生になった頃には、人ごみに出ても頭痛を感じなくなっていました。

やれ、嬉しやと言うわけで、それまでの分を取り戻す勢いで

中学校のPTA活動や、ご近所付き合いにいそしみ始めました。

その時、不思議な感覚を味わうようになっている事に気がつきました。

 

人から、どうにも我慢できない「悪臭」を感じるようになっていたのです。

「悪臭」と言っていいのかな?どう表現していいものやら。

 

ある特定の人から、熱くて重たくて、

今まで嗅いだ事のないような不快な匂いが押し寄せてくるのがわかるのです。

これっていったい、なに?

 

だから電車の中では絶対座らないようにしました。

というのも、うっかり座ったりすると

隣に座った人から、強烈な悪臭がして閉口する事がままあるからです。

混んでいる車内では席をたつのも、降りるのも大変。

それで、目の前の席が空いても、絶対座らないようになりました。

立ってさえいれば、不快な悪臭がしてきた時、

即座にその場から逃げ出す事ができますからね~。

 

そういう話をしたら、まだ高校生だった娘からは

「ママったら、何、馬鹿な事言ってるの~。」一笑に付されました。

そりゃそうね。

経験していない人には、理解できないおかしな話だものね。

 

ある休日、娘と新宿まで買い物に行こうという話になって電車に乗り込みました。

二人並んで立っていたのですが、

ある駅から悪臭を感じたので、娘に声をかける事をせず、静かに次の車両へと移りました。

娘は「

また、ママが変な事を…。」と思ったようですが、

つり革につかまったまま本を読み続けておりました。

降りるのは新宿駅。そこで合流すれば問題なし…と双方で思ったわけです。

 

やがて新宿駅に降りたとき、ホームで大声が?

ひとだかり?

娘はどこかしらと探していると

「このぼけオヤジ!ふざけるんじゃねぇ!

いい年こいて、チカンだと!恥ずかしくないのか!この、ばか親父がぁ~!」

 

あっ!あの声はもしかして…まさか…。

人ごみの隙間から、恐る恐る透かし見れば、

そこには、まごう事なく我が愛娘が…。

あぁっ…。

50代くらいのサラリーマン風男性の襟を引っつかんで、怒鳴りまくっている?!

駅員さんが駆けつけ、男性を取り押さえ、2人は事務所へ行く模様。

仕方ないので私も彼らの後をついてとぼとぼと。

 

チカン親父も騙されたのですね。

細身で黒く長い髪、大人しげな風貌、静かに本を読む高校生の娘を、

組し易しと思ったのでしょうね。

チカンにあうと硬直するだけの被害者…と、たかをくくったんでしょうね。

おあいにくさま。

 

幼稚園の頃から、常に兄と行動を共にして育ったばりばりの体育会系。

その頃ははサッカー部のマネージャーとして男子生徒を怒鳴りまくり、

また生徒会副会長としてシャープな毒舌が売り物で、

外見上からくる「しおらしさ」なんぞ、

どこを探してもありゃしない娘なのです(涙)。

 

そんな彼女ですから、駅の事務室で、チカン親父を前にすると、

駅員さんも、呼ばれてきたケイサツも、

口を挟むことができないくらいの猛烈な勢いで

チカンを舌鋒鋭くののしり、罵倒しまくり!

 

若い娘にあそこまであざけられ、ののしられ。

チカン親父は気の毒なくらい塩たれて…。ミジメ。

調書を取られましたが、それでよしという事にしました。

あのチカン親父、当分立ち直れそうにないネ…。

 

帰り際「お母さんが一緒だったのですか?」

怪訝そうな駅員さんに聞かれて

「えぇ、まぁ。別の車両におりましたもので。」私は冷や汗。

娘が小声で聞いてきました。

「ママ、もしかしてチカンが近寄ってきたから臭くて、どっか行ったわけ?」

「さぁ…。」

 

1回だけだと、ただの偶然で終わりますが、

実は娘と一緒にいて悪臭を感じて、

その場を離れた後に娘がチカンをひっとらえるという騒ぎは、

高校時代だけで3回起きました。

 

最後には「ママがチカンを呼び寄せる何かを出しているんじゃないのォ?」

と娘に嫌味を言われましたけど。

 

つまり、悪事をもくろむやからは「悪臭」を発するものらしい。

そして、私はそれを感じてしまう体質になったらしい。

だから悪臭を感じたら、即、現場離脱…と心がけております。

おかげさまでスリにもチカンにも(今さらね)置き引き、

ひったくりにも会わずに無事過ごしておりますが…

これも単なる偶然?そんなものに会うほうが珍しい?

 

ついこの間、ジャニーズ事務所も真っ青ーというくらいの

ハンサムな若い少年が電車で向かい側に座ったのですが、

これがまた、強烈にくさい。

今までで一番臭かった!たまらず、先頭車両まで逃げていきました。

あれって、いったい何だったのかしらね。

まさか、どこかで殺人なんて…ないよね…コワッ!

 

追記1 高校時代は校則があって、かなり地味な風体をしていた娘ですが、

留学してからイギリスのロックにかぶれ、

金髪、ど派手な化粧へとさま変わり。

おかしな事に以後はどんな混んだ電車に乗っていても

チカンに会わないそうです。

こんな子に手を出したら、どんな逆ねじを喰らわされるか

ーチカンも考えて相手を選んでいるようですね。

 

 

 

 


                 

 

 

 

                           ぐーたら猫の「オーラの泉」その4                2007-11-03 

 

人ごみに出ると頭痛がするという困ったクセが、やっとなくなったと思ったら、

今度は人から悪臭を感じると言う困ったクセが出てきました。

 

ご近所やPTA仲間はみなさん真っ当な市民なので、

犯罪からくるような悪臭は感じません。

ところが人によっては、頭の奥で警報みたいなものが鳴ってくる人がいます。

 

ご近所に某大銀行課長婦人がいました。

美人で愛想がよくて、ご近所奥様たちを家に招いてお茶会するのが大好き。

みなさんと手芸をしたり、お料理を作ったりと、

彼女の家はいつでも人が溢れて賑やかでした。

 

ある日「一緒にパン作りをしません?」というお誘いを受けて、

私もお邪魔しました。

数人でワイワイとパンを作り始めました。

そのうち、体がちりちりしてきた?。これはいったいなに?

…なんか居心地悪い…背中がざわついている。

とりあえず焼きあがったクロワッサンでおいしい紅茶をいただきながら、

まだまだ話が続くお仲間に

「この後、用事があるので、残念ながらこれで。」

と言って早々にその場から退散したワタシ。

 

綺麗に飾られた家なのに、あそこにいる間中、

まるで追い立てられるような居心地の悪さを感じてしまったのです。

また3時間近く彼女の側らで過ごすと、

体が押さえつけられるように感じてしまった?

…何だかよくわからないけど、

「キケン!キケン!」と頭の奥で知らせるものがある。

とりあえず、自分のカンを信じることにしました。

 

その後、何回かお誘いを受けるたのですが、

「これから、出かけますので」

「今日は用事がありまして」などなど。

丁重にお断りしました。

二度と彼女の家には行く気はありません。

 

それから7、8年ほどして…。

彼女のご主人がよれよれのスェット上下に裸足にサンダル。

頭がぼさぼさという風体で道端でボーッと立っている姿を

連日見かけるようになりました?

エリート銀行マンらしくきっちり七三に分けた頭に銀縁めがね、

パリッとしたスーツで御出勤という姿しか見た事がなかった私はびっくり。

 

近所の奥様連からの情報を聞いてさらにびっくり。

定年を待たずにご主人は銀行をやめたそうです。

(首になったのかも?)

実はもう何年も前から彼女のご主人はアルコール依存症になっていたとか。

(そういう家庭環境だったからこそ)、彼女は常に人を集め、家を開放し、

毎日明るく楽しそうにしていたらしい。

現実があまりにつらいので、

昼間に仮想人生をつくりそこへ逃げ込んでいたのでしょうか。

そう言えば、彼女の家に集まるメンバーの中には、

彼女宅の隣三軒両隣りの奥様はいませんでしたね~。

つまり彼女の実情を知っている人は呼ばれなかったわけね。な~るほど。

 

酔ってテーブルをひっくり返すような暴れ方も度々で、

怪我をした奥さんが救急車で運ばれた事もあったとか。

 

このあと、もう二人ほど、側にいるだけで「ちりちり」してくる人がいました。

話をきいているだけでうんざりしてくるほどの誇大妄想狂。

自信過剰タイプ。

話すことは全て「自分がいかに恵まれているか」

「我が家がいかに裕福か」

「自分がいかに才能あるか」でしたが、

彼女たちに近寄られると、私の体はむずむずしていました。

だから私のセリフはいつも同じ。

「あら、こんにちは~。では、さようなら~。」

 

二人とも10年もたたないうちに、その虚飾がはがれ、今は、家に籠りきり。

舌先三寸ではフォローしきれない状態に。

見事なまでに180度の人生大転換ドラマがおきていました。

私が感じたのは、彼女たちの「焦り」なんでしょうか?

それとも、なにかのマイナスパワーなんでしょうか?

 

さわらぬ神に祟りなしと申します。

「これはおかしい。近寄るな」と直感する「もの」にも、

「人」にも近寄らないようにしています。

ほら、動物はキケンと感じたら、即座に逃げ出しますよね。

しがらみに囚われず、とっとと逃げ出す私ってもしかすると、

「先祖返り」なのかもね~。

 

 

 


 

                                     

 

 

 

                                            ぐーたら猫の「オーラの泉」その5                2007-11-09 

 

娘と食事中「あ~、旅行したい!旅行したい!」

「無理よぉ~、ママ。2週間まえぐらいに、行ったばかりじゃないの。

行きたかったら、パパに頼んで行ってきたら?」

その手は余り使いたくない。

やはり、主人が出張中に、堂々と(?)一人旅したいのです。

あの「お気楽さ安心感満開状態」で、ふらふらするのが、

一人旅の醍醐味というもの。

 

そんなところにピンポ~ン?!主人のお帰りです。

「パパ、お帰り~。珍しいのね。こんなに早くぅ~?」

娘が笑いかけると、主人も満面の笑みで

「おぉ、あさってから急に出張になったんだ。急いで荷造りしなくっちゃぁ。」

 

娘が反射的に私を見て、すぐさま下を向いた。

笑いをこらえた顔を必死に隠している。

それを主人に見られないよう、

慌てて主人の前に立ち彼の注意をそらそうと画策。

「大変大変。忙しいこと。でもまぁ、とりあえずはお風呂にどうぞ。

支度はそのあとでゆっくりいたしましょうよ。」

主人をお風呂に追い立てて、ほっとしてリビングに戻ると、

そこでは娘が腹をよじって、笑っていた。

「うぉぉ~ママ。スゴイ念力!さすがだねっ!」

というわけで、1週間の紅葉狩りの旅に行って、

さっき帰ってきたばかりでございます。<(_ _)>

 

ちなみに、あれは旅行に行きたいという私の念力のなせる技ではないでしょう。

旅行にいきたいとぼやいていた時点で、

主人の出張は、決まっていたのですからね。

たぶん、急の出張で慌てている主人の思考を、私が感じたのかもね~。

それとも単なる偶然なのか。どっちでもいいけど…。

 

甲府の昇仙峡から始って、河口湖、山中湖、御殿場、箱根と

5泊6日の紅葉狩り旅行へ行きました。

一番綺麗だったのは、河口湖の紅葉でした。

また圧巻だったのは、御坂峠と籠坂峠の山越え。

峠のあっちとこっちでは天気が全く違うし、

峠の頂上近くではバスはすっぽり雲の中。スリリングでございました。

 

大体、念力が強ければ、宝くじにでも当たってよさそうなもの。

くじ運がめちゃ弱いのはどうして?

テイッシュぐらいしかゲットできない念力の持ち主です。

私には念力などございません。

 

世の中には「間の悪い」人と「間のいい」人がいるのは事実。

何となく選んだものが、ベストの選択だったとか、

何となく駅に行ったら数少ない列車に乗れたとか。

そういう話に事欠かないのが三女の妹です。

一方、たまのお出かけで待っていたバスが欠便してしまい、

タクシーに乗ったら大渋滞に巻き込まれたとか。

特急の指定席券を持っていたのに、3分遅れで乗れなかったとか。

迎えのタクシーを頼んだのに、こなかったとか。

間の悪い話に事欠かないのが次女。

これも「勘」がいいか、どうかという話の延長かもしれません。

つまり私や三女は「考えないで」行動することが多いから、

「動物的な勘」が働くのかもね~。

 

 

 


 

 

 

                                    ぐーたら猫の「オーラの泉」その6                2007-11-16 

 

元気、気がつく、気になる、気が滅入る等々。

日常生活に中に「気」という文字がたくさん出てきますね。

目にはみえないけれど脳の思考波、思考エネルギー、

振動みたいなものなんでしょうか。

 

漫画では怒ると頭上に炎がめらめらとあがっているのを描きます。

仁王さまなんか、いつも怒っている仏さまだから、

背中に炎をしょっていますね~。

 

3年ほど前でしょうか。季節は今ごろ。

能天気な私ですが、その時はある人の事をすごく怒っていました。

「ほ~んと、むかつく。図々しいったら、ありゃしない!」

ぶりぶり怒っていましたが、その最中、主人が出張で留守となり、

それはそれとして、

いつものようにちゃっかりお一人様旅行に出かける事になりました。

 

ある温泉地にお気に入りのホテルがあります。

最初の頃は、オバサンが一人でやってきて、

二泊三日間、部屋に引きこもってなにやらやっている?と

不信に思っていたらしいホテルスタッフも、

滞在が二回、三回と重なってくると、顔も名前も覚えてくれます。

5回目くらいからは予約の電話を入れると、

黙っていても最上階の角部屋を確保してくれるようになりました。

 

その時もいつもと同じ最上階の角部屋に案内されました。

とりあえず、温泉に入りさっぱりしてから、

眺めのいい静かな部屋でパソコンを開いてお絵かき開始。

6時に1階のレストランへ降りていって食事。

7時からまたお絵かき開始。

9時に露天風呂へ。そのあと、マッサージ機をつかって全身リラックス。

10時からまたお絵かき。

11時半に就寝…のはずが…眠れない!

シーンと静かな部屋で横になったとたん、昨日の怒りが再燃したのです。

いらいら、かっか、いらいら、かっか…。

その時ふと、変な音がしているのに気がつきました。

 

部屋のどこかでバチバチッ。

電気がショートでもしているような音です。なに?

冷蔵庫はデスクの横にありますが、

それはモーター音が出ないよう扉に囲われている。

掛け時計はないし…スタンドか?

コンセントを抜いてみました。

エアコンも切りました。洗面所のドアもきっちり閉めました。

さぁ、これで音のするものはもうないはず…。バチバチッ…あらら?

外からの音かしら?窓をあけてみましたが外は静かなものです。

音はやはり部屋の中から。

 

結局、夜中の二時過ぎていつの間にか寝込むまでの間、

部屋の中はバチバチ、バチバチ。

うるさいったらありゃしない。閉口しました。

 

翌朝はいつもなら自然に6時前に目が覚めるのですが、寝坊してしまいました。

気分を変えるため、午前中のお絵かきは中止して、

観光スポットへと遊びにでかけました。

二泊の予定でしたから、その夜もうるさかったら

部屋を変えてもらおうと身構えてベッドに入ったのですが

その夜は静かなものでぐっすり眠れました。

 

帰宅してから、何気なく友達にその話をしたところ

「貴女、その時、何か怒っていなかった?」と言われて、ぎくり。

「そう言われてみると、少々…。」

渋々、告白すると、彼女がにやりと笑って曰く。

「機密性の高い部屋の中で、貴女の発する怒りのエネルギーが反射されて

音になったのよ」ーとか。

「だから、怒らないようにしなくちゃ~ね。」とも。

 

また彼女曰く。

3つのコップに水を入れて、そのうちの一つには

「いい子ね。可愛いわね」という思いをかけ、

もう一つには「馬鹿め、死ね」と憎しみをぶつける。

数日続けて、顕微鏡で見てみると、水の結晶がまるで違うそうです。

これは写真集にもなっているんだとか。

憎しみの念をかけられた水の結晶は汚く崩れて結晶にならないんだとか。

人間の「気」とはそのぐらいエネルギーを出しているそうです。

「貴女のように気のエネルギーが強そうな人は特に気をつけないと怖いのよ。

怒らないようにしなくちゃ~ね。」

反省…。

 

ちなみに三番目のコップの水にした事は「無視」です。

そして一番早く腐ったのはその「無視」された水でした。

 

怒らないようにしています。

でもそれって、無視していることでもあるんですよね。

 

 

 


 

 

 

                                ぐーたら猫の「オーラの泉」その7              2007-11-26 

 

デジャ・ヴ(既視感)というのを体験したことはありませんか?

私は2回だけあります。

ポスターや本、テレビなどで見た風景を突然思い出すだけーとも言われますが、

はたして?1回目は大学生になった時に体験しました。

 

大学では「釣部」に所属していました。

それまで家族旅行以外に出かけたことのない生活をしてきました。

大学に入ったのをきっかけに、おおいに旅行したかったのです。

釣部なら大好物の魚が釣れたてで食べられるし…と、イージ思考の結果です。

 

最初の旅行は夏休みの桧原湖合宿でした。

福島県にある湖なんだとか…もちろん行ったことはありません。

名も聞いたことがありません。

 

各自30キロの装備!

テントからこんろからーなんでもかんでももっていかなくてはならないのです。

期待していた「旅行」形態とは大違い。

びびっているミッションスクール出の軟弱な私は、

15キロ装備で勘弁してもらいました。

 

猛者の先輩連に先導されて、どこをどう行くのか、

わけがわからないまま東京駅を出発。

電車、バスと乗り継ぎ、やがて田舎のバスから降りると、

そこから湖まで歩きだと言われました。

ひえぇ~。山の中。

道なき道をひたすら前進。

これがあこがれていた旅行かーとがっくりする側から、

荷物が肩に食い込んできて、半泣きです。

 

「そら、あの丘を越えると桧原湖だ。がんばれ」

途中休憩のあと、先輩に指差された、はるかかなたの山道をみあげたとたん、

ふと奇妙な気分になりました。

 

こんなところには来た事はない。

でも、上り坂の向こうにどんな風景があるのかわかる気がする?

やがて山道のてっぺんに登り着きました。

足元には桧原湖が広がっています。

 

(…?あれ?この光景見たことある。)

不思議な感覚でした。

それは山の下で想像したとおりの風景でした。

40年前。桧原湖はまだ、観光化されていないマイナーな小さな湖でした。

その光景は確かに見たことがあるという確信がありました。

あれって、いったいなんだったんでしょうね?

 

二度めは大学4年のとき。

引越しすることになって、母があっちの方角が良いだの悪いだのと

…さんざん不動産屋さんを悩ませた挙句、

やっと引越しさきを決めてきました。

(実家は典型的なカカア天下でして、父は母のいいなりでしたの)(~o~)

 

それは山の手に古くからある有名な住宅街にあるんだとか。

契約も済んだので、家族で見に行こうということになりました。

戦前からある古い住宅街なので、

私鉄の駅を降りると、大通りから曲がって、

車がやっとすれ違えるような道が迷路のように張り巡らされているところでした。

 

歩いてすぐ、私は例の奇妙な感覚に襲われました。

すぐさまハンドバッグから手帳を取り出し、簡単に絵を描き始めました。

「なにをしているの?」妹が覗き込んでくるので、

「この先に何があるか、わかる気がする。」

左右に大きな大谷石の門柱。

その上にやはり大谷石で円形のボールのような飾りが付いている

印象的な門のある家の絵を描きあげました。

 

我が家はそういう事にはあまり驚かない家風なので、

妹はにっこり笑っただけです。

やがて「ほら、あの坂の上のつき当たりの家よ。」

母が引越し予定の家を指し示したとき、私も妹もかなり驚きました。

その家のある坂の下には、

今、まさしく私がスケッチした門のある家があったのです。

 

三回目のデジャ・ヴ(既視感)があるとしたら、

それはただ今未婚の娘が、将来住むであろう家です。

たぶんこんな感じ…と思うので今回はパソコンを使って丁寧に描きました。

娘は、まだ結婚相手の影も形もないというのに…と呆れています。

ま、いいじゃありませんか。

こうなるとデジャ・ヴ(既視感)とやらも、楽しみの一つですもん…。

 

 

 


         

 

                                 

                                       ぐーたら猫の「オーラの泉」その8               2007-12-02 

 

知人が銀座で個展を開いているので、友達4人で拝見しに行ってきました。

彼女は美大を出て、地方で結婚し、そこで絵画教室を開きながら

都展や国展にも毎回出品して精力的に活動しています。

 

話を聞いていて、大変だなぁと思ったのは、

絵を描くための専用の部屋が必要だし、

キャンバスに描いた作品が増えるにつれ、収納場所が増えて苦労したという話。

とうとう庭に絵の専用物置を作ったという事です。

田舎で土地があるからいいけれど、都会の絵描きはどうしているのでしょう。

描いたはいいが、売れる絵などそうないし、作品は溜まる一方。

かといって絵を描かなくては、

美大をでた絵描きとしての存在意味もないわけだし。

 

その点、パソコン水彩はお手軽です。

この上なし。まず、アトリエがいらない。

必要なのはPCを置く場所だけ。

また絵が出来たら薄っぺらのCDに書き込めばおしまい。

改めて簡単でいいな~と思いました。

 

しかも美大で4年間専門的訓練を受けたわけではないので

「美大出てこの程度ォ?」と言われる事もないお気楽なスタンスで、

好きなものを好き勝手に描ける私は、本当に、幸せです。

 

みんなで話していてふと聞いてみました。(みな絵に関してはシロートです)

「なんか、見ていると、いや~な気分になる絵があるんだけど、

みなさんは絵を見ていて、そういう気配を感じたことある?」

はっきりとはわからないけど、感じる事があったという人が二人。

そして絵描きの彼女いわく。

「絵には人柄が出る」

 

大根を買おうというとき、

山と積まれた大根の中からこれはと思うものをすばやく選別します。

主婦は毎日のようにこういう作業を繰り返しているので、

とっさに選別する能力が育ちます。

それなのに「みんながいいというからいいんだろう」

という流れに乗ってしまうから、

食品の偽装やら、偽ブランドがあとを絶たないわけでして。

 

自分の舌、手の感触、そして直感を信じてあげましょう。

そもそも人の判断基準など信じるほうがどうかしている。

「みんながいいというからいいんだろう」という「みんな」って何者?

 

大根の山の中からたった1本の大根を5秒で選ぶ時のように、

さっと見ただけで

「いやなオーラの出ているモノ」というのも見分けます。

「みんな」が「いい」というけれど、

私的には「なんかおかしい」というモノがあります。

そして「なんかおかしい」と感じたモノの作者が、

やっぱりおかしかったという体験を最近しました。

 

超能力なんておおげさな話ではなく、

人間にはもともとある直観力をもっと鍛えなければならないのですよ。

世の中には変なモノ変な人がたくさんいるのです。

ちょっとでも変だと自分が感じたら

「尻に帆かけて」さっさと…逃げ出しましょう!